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2013年7月の“お宝ほしいも”

EM農法を取り入れ、有機栽培で育てたサツマイモの有機(EM)玉乙女ほしいもです。

EM農法を取り入れることで、より高品質の有機サツマイモを育てることができるヒントを得ました。

農薬を使わないという制約の有機栽培では、栽培期間中ずっと雑草との格闘です。
草は目に見える、目立つ存在で、サツマイモのつる・葉が茂るまでその空間を(草取りして)作っておかないと、収穫が期待できません。
農薬を使えないことでの障害で、雑草の次に見えて、目立つのが、虫です。
サツマイモの場合は、イモムシです。
草取りして雑草を除いたところに繁ったサツマイモのつる・葉が最高に育った頃からイモムシは食べ始めます。

これを防ぐには、畑内を少しでも多用な生態系にしておいて、イモムシ以外の小動物がいる、サツマイモ以外の植物が育っている状態にしておくしかありません。
畑内がサツマイモとイモムシだけというのが最悪で、イモムシはサツマイモが育っている分すべてを喰い尽します。
昔は一晩で畑一面全滅ということもありました。
一般慣行栽培の畑がこういう状態になりがちで、だから農薬に頼るという悪循環になります。

それ以外にも農薬を使えない障害があります。
病気、そして土の中で活動する虫等です。これらは見えません。
収穫して始めてわかることが多々です。
そして、これらの対策は年月掛けて健全な土作りをし、逞しい苗を育て、健康なサツマイモを畑で育てるしかありません。
そして、この健全な土にしていく、元気なサツマイモを育てる、それが雑草にもイモムシにも強いサツマイモにつながります。

年月掛けて健全な土作りをするとは、サツマイモを連作しないで、定期的に休耕させ、その間に土壌改善になる農作物を育てること。これはかなり有効です。
それともう一点が、今回ご紹介するEM農法を取り入れることです。

EMとは、Effective Micro-organisms(有用微生物群)のことです。
自然界に存在している、物質を蘇生に導く有用な菌80種類以上を集めたものです。
これを農業で利用すると、活発な微生物の働きにより、土に力が付き、生態系も多様化し健全な畑、健康なサツマイモが育つようになります。
そして、EM農法は有機栽培との相性が良く、相乗効果があるようです。

昨年度から、EM農法+有機栽培を一部の畑で始め、好感触を得ています。
そして今月お届けのお宝ほしいもは、その畑で作付けして収穫した玉乙女の干し芋です。
もちろん、タツマでは初めての試みの干し芋です。

少しの試作でしたが、総じて健康なサツマイモが収穫できました。
ただし、干し芋は、原料芋の品質と加工段階での工夫の積重ねですから、これからまだまだ改良の余地があると感じているのも事実です。

今月の干し芋は、試作段階で良く育ち、加工の仕上がりが良いものを選びました。
有機(EM)玉乙女ほしいもをご賞味ください。

2013年7月5日 株式会社タツマ 福井保久